痛みについて


なぜ痛いのか?

身体に異変が起こった時に、神経を介して異変の情報が脳に伝わります。脳が身体の異変を認識すると初めて「痛い」と感じます。これは、身体を守るために大切な信号になります。もし、この信号がなければ、身体に異変があっても気づかずに大病や命の危険につながるかも知れません。

 

痛みには種類があります。

侵害受容性疼痛

切り傷・火傷・骨折など損傷部分には発痛物質が発生して末梢神経にある侵害受容器というものが刺激されて痛みが起きる。

神経障害性疼痛 

何らかの原因により神経そのものが損傷して痛みが起きる。

心因性疼痛

原因がわからないが痛みがあり、脳の機能に何らかの変化が起きていると考えられ研究が進められており、心因性(精神機能)ではなく中枢神経機能の障害で痛みが起きる。

痛みのある部分には、「発痛物質」が存在しています。

痛みを発生させる物質は、カリウム・セロトニン・ブラジキニン・ヒスタミンなどです。

痛みを増幅させる物質は、サブスタンスP・ロイコトリエン・プロスタグランジンなどです。

これらの物質は、細胞や神経線維などの組織が阻害されること発現します。

身体の中で発痛物質が滞らないように、血流の改善をして体外へ排出していく必要があります。

【痛みの悪循環】

「痛み」には1か月以内で治まる急性の痛みと、3か月以上長く続く慢性の痛みがあります。慢性の痛みは、痛みを知覚した時に適切な処置をせずにいた場合などが起因します。

 

「痛み」があると中枢である脳は交感神経を興奮させ、身体を緊張状態にして血管の収縮と筋肉の過緊張を生みます。そのため血行が悪くなり血流の低下した細胞は栄養分である酸素が欠乏して障害を受けてしまいます。細胞に障害を受けると、そこにまた発痛物質が生産されて痛みを誘発します。その結果、発痛物質は蓄積されて「痛みの悪循環」に陥ります。

「痛み」が続くと不安やイライラ、不眠など心身共に病むこともあります。

 

皮膚は古くなると角質化し、歯の間には歯石がたまります。私たちは見える部分のケアはしますが、見えない身体の中のゴミについては自覚が足りません。身体の中に溜まった発痛物質や老廃物を取り除くことで、痛みの悪循環を断ち切ることが大切です。痛みの他、しびれる、だるい、浮腫むなども身体からの危険信号です。

【鍼灸治療】

鍼灸治療の刺激は中枢神経を介して過緊張になってバランスを崩した自律神経を整える働きがあります。それは、低下した内臓機能の改善や身体全体の血流の改善につながります。

鍼治療は痛みの治療、特に慢性痛に効果を発揮します。

鍼は刺激した組織に白血球を誘導して障害を受けていた細胞を活性化させます。鍼の刺激は信号ともなって中枢神経へ伝達されれて痛みを感じる脳を鎮静化します。また筋肉の深部まで直接届く鍼治療は、筋肉を緩める効果が高く、血行を促進させて発痛物質を排出させます。

灸治療は熱刺激を身体に入れることで弱って冷えている臓器などの代謝を高めます。また、副交感神経を優位にする作用があるため自律神経を整えるスイッチになります。深くリラックス効果、血行の促進の効果と共に、もぐさの精油成分であるシネオールには脳神経を鎮静化する作用があります。


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